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昨日に続いて
レンゾ・ピアノ作のチバウ文化センターです。
昨日のブログを
さっそく読んでくださったある方(建築設計関係者ではありません)の感想が
チバウ文化センターの建物の特徴をよくとらえていると思ったので
紹介させていただきますね。
その方は、こうおっしゃいました。
「最初、写真を見たときは、
『なんて近代的、というか、近未来的な建物!無機質なイメージ』
と思ったんですよ。
でも、写真をクリックして拡大してみたら
『木が使ってあるので、柔らかいかんじ。
無機質というより、有機質。オーガニック。
近未来的というより、むしろ、伝統的』
と思いました」
そうなんです、昨日も書きましたが、
そして、これがチバウ文化センター建築の特徴だと思うのですが
近未来的でありながら伝統的。
無機質的でありながら有機質的なんです。
また、現地の気候とその立地を考慮した
構造とデザインにもなってもいます。
デザインとまわりの自然との見事な調和は
写真をご覧になるだけで
よくおわかりになると思いますが
その構造も気候と立地を考慮したものとなっています。
海へ突き出た半島に立つこの建物には
非常に強い海風が吹き付けます。
そこで、この風を用いて、館内に風の流れを起こし、
内部の可動ルーバーの開け閉めで自然換気が行える仕組みに。
全体のデザインも、海風を取り入れ逆風を逃がせる形になっています。
ところで
この施設の名前である「チバウ」ですが、
ニューカレドニアの民族解放運動の指導者
ジャン・マリー・チバウからきています。
巨大なカーズが上部で櫛状になる形(未完成のような形)は
ニューカレドニア古来の文化であるカナック文化の発展を願って
未完成ということなのだそうです。
写真は
上段1番右が全体模型。
下段1番左が部分模型、中央がレンゾ・ピアノのデッサン。